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人 間 の 姿

９月２２日朝のテレビのニュースで、私有地のゴミの山について取材した様子が放送されました。ゴミや土砂に混ざって、車のタイヤが沢山置かれている映像です。ご近所からの苦情に対して所有者は『タイヤアートだ』と答えたとのこと。この件についてはそれぞれの考え方にお任せするとして、このニュースが何か妙に心に残りました。

人間関係では双方に多くの感情が湧きます。関係次第では素直な気持ちも薄れ、益々頑なになってしまうことも起きます。正しいと思っていることは、反対から観ると否になるということも起き、物も言いようで正当化することもできます。

周りが困っていても、本人が困っていない状況は日常なんと多いことでしょうか。事柄に程度の差はあるものの、当人はちっとも困っていないのに、困っている周りが当人を変える手立ては何かないかと悩んでしまいます。他者がなぜそのように言うのか理解ができず、むしろ周りの人々の自分に対する言動に困っている場合もあるのかもしれません。一つのことを全ての方向から知覚し考えたりすることが可能なので、生活の中では、当人にとっての都合の良い理由・理屈・態度で表現されます。それぞれの瞬間に働く生きる知恵（?!）なのかもしれません。

日常自分達の生活の中でも沢山起きていて『トラブル』のきっかけにもなってしまいます。

今朝もまだ薄暗い中夫は犬の散歩に出かけました。この処　犬の調子が何となく悪く、夫も加齢につき歩みが少々不安になってきています。遅れて起床した私は時間を見計らって戻って来るであろう道を捜しながら歩きました。　…　見つけることができません。もしかしてもう家に帰っているかも…と　一度家に戻りましたが、２人の姿が在りません。もう出かけで50分以上経っています。色々なことが頭を廻り、考え始めると不安なことばかりがでてきます。入れ違いにならない様にあちこちに気を配りながら、もう一度迎えに出ました。　　居た 居た。少し遠く方で夫は何やら『犬友さん』と楽しそうにおしゃべりをしています。我が家の犬はというと、夫に背を向けお座りをして、あらぬ方向をじっと見つめ置物の様に微動だにしません。何とお利口さんなのか…。心配していたのに…。私の気持ちと夫の気持ち、犬の気持ちはこんなにも違っていて、どれも正解（?!）毎日こんなことだらけです。

『皆違って当たり前。違うことが人間』と理解していても違っていると腹が立ってきます。自分の想いを分かってほしいとついつい願ってしまいます。それもちゃんと相手に伝わるように言っているのかというと、伝えることもせずに…。

全く厄介な生き物です。それも人間の姿…だなぁ。

（若）　2025.9.26　筆